熊野三社はそれぞれが自然崇拝の対象と結びついていて、熊野本宮大社は川、熊野那智大社は滝、そしてこの熊野速玉大社は岩です。 せっかくなら全て拝みたいけれど、前二社と比べてこの神倉神社の巨岩だけは辿り着くのは容易くないと言われます。 訪れたことのある知人からも「怖い」と聞いていましたが、やはり一度はチャレンジしようと思い、勇気を出して登ってみましたが想像通りの急峻な階段で、すれ違う比較的若い男性が座り込んで降りている姿を見て正直引き返そうかとも思いました。 だから余計に538段を登りきって目の前でゴトビキ岩を拝めた時の感動はひとしおです。 まだこの国に神道や神社という概念が生じる前から人は自然の中に「何か畏れ敬うべきもの」を感じとり祀ってきたのだと思いました。 日本の自然崇拝の形跡を残す貴重な場所だと思います。 帰りは行きにすれ違った人達と同じく、私も時々座りながら降りました・・・ 「お燈祭」で男衆がこの階段を松明を持って駈け下りる映像を見ましたが、とても正気の沙汰とは思えません(笑)!