明治時代後期に勃発した日露戦争の戦勝以後、日本は確かに経済的には繁栄を続け、第二次世界大戦へとつながる道を歩んでいきます。 そういう意味では、日露戦争での勝利は日本にとって良い面ばかりではなかったといえます。 軍神東郷平八郎元帥の銅像を擁した旧日本海軍旗艦の三笠は戦争批判の的にもなるでしょうし、愛国主義の象徴の思想的拠り所の役目を押し付けられることもあるでしょう。 けれども明治から大正にかけての日本という国には何故か明るいイメージが重なります。繁栄を信じて疑わず、日本の皆がポジティブに前をみていたような。錯覚かもしれないけれど。 ここは思想的な部分は除きましょう。三笠のデッキに立ってNHKでドラマ化された「坂の上の雲」でもっくんが演じた秋山真之の気分を味わってみるのも一興ではないかと思います。結構爽快ですよ。 (修復はされているものの)異国の艦隊を打ち破った本物に今も乗船できるというのが、奇跡のように感じます。 そこかしこに砲弾の後も残っています。全国でもあまりこういう施設はないのではないでしょうか。三笠の中には東郷元帥の遺髪が納められ、脇には小さな神棚があり三笠神社とされているようです。訪れれば、勝利のパワーが宿るかもしれませんよ。