西国巡礼で訪れる場合、多くの人が同じ姫路駅が最寄りである圓教寺も一緒に訪れることになると思いますので、姫路駅前の神姫バス案内所で1300円の姫路観光周遊ワイドフリー切符を購入されることをお勧めします。 一乗寺まで片道660円なので、2ヶ寺回ればかなりお得となります。 バスは一乗寺のすぐ前に停まります。 受付の前には、大きな香炉と鎌倉時代の貴重な笠塔婆が存在感を放っていました。 拝観料を払って柵を越えると一直線に続く162段の階段がありますが、途中に常行堂や平安末期の美しい三重塔があるので、あまり長くは感じません。 三重塔を越えると、軒の張った大きな屋根を持つ懸造の本堂が見えてきます。 下から見上げながら近づくので余計に迫力がありました。 本堂横の背の高い鐘楼も、時代を感じさせる立派なものでした。 本堂へは後ろから回廊に登り、半周回って中へ入ります。外陣内は赤い大きな2つの提灯が下がり、天井には江戸時代の納め札が、大量に打ち付けてあるのが印象的でした。 御本尊と脇侍は秘仏なので、厨子は閉まっていますが、その両脇には二十八部衆と風神雷神が安置されていました。 参拝を終えて本堂の回廊に出ると、美しい山々を背景に三重塔を見下ろすように眺めることができます。 下から見上げた時とはまた違った趣がありました。参拝者は少なく、境内は静かで自然に包まれているようでした。