槇尾中学校前のバス停で、和泉市が運営する「オレンジバス」を待ちます。 バスと言ってもワゴン車くらいの大きさで、利用される人は少ないようでした。 終点の槇尾山で降りると、すぐに山域が始まります。 西国霊場の中で、このお寺だけは車で来ても公共交通機関を使って来ても、最後は等しく30分の山道を登らないといけません。 登り始めるとしばらくして、すっかり色が剥げた山門があり、阿吽の仁王様のギョロ目が「頑張れよ」と言ってくれているようでした。 この山門から先はが本格的な山道となり、坂道や石段が続きますのでそれにふさわしい服装と靴が必要です。 以前は塔頭寺院が立ち並んでいたという山道沿いも、今は所々石垣が残るのみで寂れた印象がありました。 本堂まであと少しという所には、空海が得度したことに因んで小さなお堂や石像、剃髪した空海の髪を祀る髪堂までありました。 寺の規模は大きくありませんが、本堂内でかつて秘仏であった仏様が現在、常時拝観できるようになっています。 お寺の本尊は中央の弥勒菩薩で、その左隣に札所本尊である千手観音像がいらっしゃり、 右隣りには文殊菩薩、その周りに四天王とまるで立体曼荼羅を見ているようでした。 他にも珍しい方違大観音や足裏をこちらに向けられている馬頭観音など、仏像好きにはとても面白いお堂でした。 施福寺には副住職の「フクちゃん」というアイドル猫もいて、猫好きにも嬉しいお寺です