国上寺は709年創建の越後最古の古刹ですが、江戸時代の越後国出雲崎出身の僧・良寛さまにゆかりのある寺として興味がありました。 良寛さまは18歳で出家し、尼瀬、備中で修行。 その後、中国・四国・近畿地方を行脚し、38歳で越後に戻りますが居を定めず、47歳の時に国上寺内にある五合庵に定住することになります。 長い漂泊の旅からやっと安住の地を得た良寛さまですが、階段の昇り降りが辛くなり乙子神社の草庵へと移り、最後は島崎村の木村元右衛門邸内で亡くなりました(お墓は島崎村の隆泉寺にあります)。 境内には、本堂、大師堂、五合庵、方丈講堂、六角堂があり、聖武天皇の御后、光明皇后により奉納された霊仏、阿弥陀如来が本尊となっています。 本尊のご開帳は子年(12年に1度)の貴重な行事ですが、コロナ禍により2021年春に延期されています。 しかし現在の国上寺において最も話題を集めているのは、日本画家・木村了子さんが手がけた「イケメン官能絵巻」でしょう! 国上寺にゆかりのある5人の偉人を官能的に描いた絵巻は、本堂の外壁をぐるりと囲むようにあり、自由に回廊を歩いて鑑賞することが出来ます。 「若者や女性のお寺離れに歯止めをかけるため、セクシーなイケメン偉人達が交わり女性本能を刺激。 これまでのお寺にはない独特な世界観を感じて頂けます」ということなのですが、確かにものすごくインパクトがありました。 アートとして美しいし、とにかく一度見たら忘れられないです。 設置された場所が由緒あるお寺の本堂なだけに、賛否両論はあると思いますが、お寺に興味を持ってもらうきっかけとして、こういう試みも出来る時代なんだ・・・と思いました。 もちろん、お寺の歴史や文化財も大切にした上での新たな挑戦であればこそです。 他にも国上寺にはストーンアドバイザーがいて、オリジナルパワーストーンのブレスレットなども売られています。 パワースポットとしては樹齢千年以上の大銀杏もありますが、新旧取り混ぜ、なんとも様々なパワーに溢れているお寺でした。