厳島神社の出口のすぐ前が、大願寺の山門で、神仏習合の名残が色濃く残っています。 仕切りの塀や受付があるわけではないので、厳島神社を参拝した後は、自然と大願寺の境内に誘い込まれます。 まるでこの寺院が鎮守の社のようでした。 本堂以上に目立っていたのは、2006年に再建されたばかりという新しい二層宝形造りの護摩堂でした。 内部を拝観すると、今までに見た事がないほどの大きな不動明王像が、鮮やかな朱色の火焔光背を背負ってこちら側に睨みを効かせていらっしゃり、大きさだけでなくこれほど新しいお不動様を見たのも初めてでした。 お不動様は京都の現役仏師、松本明慶氏の作品で、高さ6mもの像はなんと白檀製とあり、さらに驚かされました。 目をまんまるに見開き、ふくよかな頰のお不動様には、怖いというより慈悲深さを感じ、力づけられるお像でした。