燈籠堂は弘法大師の御廟を拝むための場所とあって、全国の信者から寄進される燈籠で天井は埋め尽くされていました。 これだけ燈籠があっても堂内は薄暗いため目を凝らし、有名な「消えずの火」や奥に掲げられている十大弟子の肖像などを拝観させて頂きました。 お大師様の御廟は、お堂の奥に開かれている窓を通して微かに見えるようになっているのですが、その後にお堂を出て外を回るようになっており、御廟のすぐ前でお参りすることもできます。 燈籠堂の地下法場へ降りると一番奥にお大師様の御影がありました。 この場所がお大師様が禅定されているとされる霊窟から一番近いそうです。 堂内は大声での会話や写真撮影が禁止されているので、とても静かで荘厳な雰囲気でした。 2月の末でしたが、コロナ禍の影響ですでに外国人観光客はごくわずかで、日本人も巡礼者や参拝者が主だったので、観光地ではない、神聖な奥の院が戻ってきていたようでした。 私は「奥の院口」でバスを降り、一の橋から2kmの参道を歩きました。 静かな杉の木立と数えきれない墓碑に囲まれた道を歩くだけで、気持ちがリセットされたようでした。