熊野那智大社は那智の滝よりさらに標高が高い位置にあるので、石段登りは避けられない神社のため、バスで参道近くまで行き参拝できるようになっているのですが、やはり熊野古道の参詣ルートを歩いて少しでも巡礼の気分を味わいたい、と思い大門坂で下車してそこから歩きました。 他の旅行者も半分くらいはこの選択をしているようでした。 大門坂は約600mで延々30分以上の登り道ですが、熊野古道の中でも比較的古くて保存状態が良い石段や王子が残されています。 大門坂茶屋で平安貴族に変身した旅行客が古道を歩く姿もあり、タイムスリップをしたような気分になれました。 大門坂を抜けてからはお土産屋さんが並ぶ参道の階段をさらに登って那智大社に到着。 深い熊野らしい山々の中に建つ朱色が際立つ荘厳な社殿を目にして疲れも吹き飛びました。 社務所の前には樹齢850年の樟が堂々と祀られていて、空洞化した太い幹の胎内くぐりをすることができました。 これでさらに清められ、元気づけられた気がしました。