熊野三社の中で唯一、登らなくても良い平地にあるお社で、JR新宮駅から歩いても15分程度でアクセスしやすかったです。 社殿は昭和の再建とあって比較的新しい印象で、観光客が他の二社に比べて少なかったのはそのためかもしれません。 その代わりと言っては語弊がありますが、参道にある日本一と言われる樹齢1000年の梛の木が、この神社の歴史を悠然と物語ってくれているようでした。 太く、高く、豊かに枝葉を繁らせる姿には癒しと守りの力を感じました。 また他に境内で印象に残ったのは屏風の形をした熊野行幸碑で、歴史上の上皇らの行幸の記録が刻まれています。 その中でも後白河上皇の三十三回は桁違いに多くて際立っていました。 長きに渡って院政をしき、大天狗とも称された上皇も悩みや心配事は多かったのかと想像しました。