約1世紀ぶりに東塔の修復が進む中で行われた、「水煙」の特別公開にあわせ行ってきました。 白鳳期の水煙と平成期の水煙が揃って公開され、空中を舞う飛天の透し彫りを間近で見ることができたのは大変貴重な機会でした。 12年もかけられた東塔の修復でしたが、ようやく終了し、今は1300年の寺の歴史上初めて新調された水煙がすでに東塔の最上部に鎮座していることでしょう。 薬師寺は火災や兵火などで堂塔を焼失したにもかかわらず、本尊の薬師三尊像が揃ってほぼ完全な姿で現在まで受け継がれているのはまるで奇跡のようです。 個人的には東院の若々しく異国の王子様のような聖観音像が、まるで釈尊の若年期のお姿のようで心惹かれました。 いずれも白鳳期らしく銅像なので、これだけ長い年月を経ているにもかかわらず、なお美しく輝いていました。 薬師寺がある西ノ京エリアは、東大寺がある奈良公園から少し離れているためか、観光客も多くなく静かで落ち着いた雰囲気の中、ゆっくりと拝観する事ができました。